人生の中で、多くの人に訪れる大きなイベントがいくつかあると思います。
特に成人以降でいうと結婚・出産・子育て・住宅購入・昇進・転勤・転職など人によってもバラツキはあるものの、多くの人が経験するイベントのように認識されていると思います。
その中でも特に大きな選択肢として問われるのが「住まい」に関する決断なのではないでしょうか。運命にも関わるような大きな決断になるかと思われます。
家を購入するか、賃貸で住み続けるか。この選択は単なる住居の問題ではなく、ライフスタイルや価値観、将来の人生設計に深く関わる重要な決断といえるでしょう。
近年、働き方の多様化や価値観の変化により、従来の「マイホーム神話」も見直されつつあります。土地の価格が上がり続けていたバブル崩壊前であれば間違いなく持ち家の1択だったかもしれません。ですが、土地の上がり方が地域や選ぶ物件によっても大きく左右する今では、賃貸の方がリスクが無いとする一方で、老後の住居確保や資産形成の観点から、持ち家を選ぶ人も依然として多いのが現状です。
今回は、持ち家と賃貸それぞれのメリット・デメリットを整理し、どのような人にどちらが向いているかを考えてみたいと思います。あなたの人生設計の参考になれば幸いです。
それぞれのメリット・デメリットまとめ
🏠 家を買うメリット
老後の安心感(住まいの確保)
持ち家の最大のメリットは、老後の住居が確保されることです。年金生活になっても家賃の心配がなく、経済的な負担が大幅に軽減されます。高齢者になると賃貸物件を借りることが難しくなる場合もあるため、住まいの確保という点で大きな安心材料となります。
自分好みにリフォーム可能
持ち家なら壁紙を変えたり、間取りを変更したり、自分の好みに合わせて自由にリフォームできます。家族構成の変化に合わせて部屋をカスタマイズできるのは、賃貸にはない大きな魅力です。ペットを飼いたい場合も、制約なく楽しめます。
資産になる可能性
不動産は資産として残るため、将来的に売却して現金化することも可能です。また、子どもに相続することで、次世代への財産継承にもなります。立地や建物の状態によっては、購入時より高く売れる可能性もあります。
🏠 家を買うデメリット
固定資産税やローン返済の重さ
住宅ローンの返済は長期にわたり、月々の支払いに加えて固定資産税やメンテナンス費用も発生します。収入が減った場合でも支払いは続くため、経済的な負担は決して軽くありません。
簡単に引っ越せない
転職や家族の事情で引っ越しが必要になっても、持ち家があると簡単には動けません。売却には時間がかかり、希望する価格で売れない場合もあります。ライフスタイルの変化に柔軟に対応しにくいのが難点です。
価値が下がる可能性も
不動産価値は立地や経済状況により変動します。特に地方や人口減少エリアでは、将来的に大幅に価値が下がる可能性があります。資産として期待していても、思ったような価値を保てない場合もあるのです。
🏢 賃貸のメリット
気軽に引っ越せる
賃貸最大のメリットは移住の自由度です。仕事の都合や家族の状況変化に合わせて、比較的気軽に住む場所を変えられます。新しい環境に挑戦したい時や、より良い条件の物件が見つかった時にも柔軟に対応できます。
メンテナンス不要
設備の故障や建物の修繕は基本的に大家さんの負担になります。エアコンが壊れたり、水漏れが発生したりしても、修理費用を心配する必要がありません。突発的な出費を避けられるのは大きなメリットです。
初期費用が比較的少ない
家を購入する場合は頭金や諸費用で数百万円が必要ですが、賃貸なら敷金・礼金・仲介手数料程度で済みます。初期投資が少ないため、その分を他の投資や貯蓄に回すことができます。
🏢 賃貸のデメリット
家賃が一生かかる
賃貸の場合、住んでいる限り家賃の支払いが続きます。老後になっても家賃負担があるため、年金生活では大きな負担となる可能性があります。長期的に見ると、購入より総支払額が高くなる場合もあります。
内装に自由がきかない
賃貸物件では基本的にリフォームができません。壁紙を変えたり、間取りを変更したりすることはできず、自分好みの住空間を作ることが困難です。ペットの飼育も制限される場合が多いです。
老後に借りにくくなるリスク
高齢者になると、家賃の支払い能力や健康状態を理由に入居を断られる場合があります。また、保証人を確保することが困難になることもあり、住居確保に苦労する可能性があります。
ライフスタイルによって向き不向きがある
住まいの選択は、個人のライフスタイルや価値観によって大きく左右されます。どちらが良いかは人それぞれですが、以下のような傾向があります。
仕事や家庭環境の変化が多い人には賃貸が便利
転職が多い職業や、将来的に転勤の可能性がある場合は、賃貸の方が身軽に動けます。また、家族構成の変化が予想される場合も、その時々のニーズに合わせて住まいを選べる賃貸が適しているでしょう。
子どもがいて学区を重視したいなら持ち家も選択肢
子どもの教育環境を重視する場合、良い学区の持ち家を購入することで、安定した教育環境を提供できます。また、子どもにとっても「自分の家」という安心感は大きな意味を持ちます。
転勤族には持ち家はリスク
転勤が多い職業の場合、持ち家は大きなリスクになります。転勤先で家を空けることになったり、単身赴任で二重生活になったりする可能性があります。このような場合は、賃貸の方が柔軟に対応できます。
将来の収入見通しも重要な判断材料
安定した収入が長期的に見込める場合は持ち家の選択肢が広がりますが、収入が不安定な場合は賃貸の方が安全です。特に自営業やフリーランスの場合は、収入の変動を考慮して慎重に判断する必要があります。
筆者の考え・選択
私自身は現在賃貸住宅に住んでいますが、この選択に至った理由をお話しします。
正直、一括で買えるのであれば持ち家(私の場合はマンション希望)の選択をするかもしれません。またマンションの選択についても都心に近い場所、もしくは地方でも駅に近かったり、将来的に商業施設が立つと計画されている付近の土地の上がりやすい場所を狙って購入するでしょう。ですが、現状一括で買える資金の余裕も無く、住宅ローンの返済をするぐらいであれば、投資に充てて複利の力をプラスの方向に使って行く方が得策なのではという事で賃貸での選択をしています。また、場所を固定してしまう事による行動の制限や不自由さ、将来子供ができた際の子供の選択の幅を狭めたくないという意向から、当面は賃貸物件で過ごす計画でいます。
ただし、老後の住居確保を考えると、持ち家の選択を取る可能性もあり、現状継続検討中の状況ではあります。両方の考えのメリット・デメリットを整理しつつ、どちらを選択するかは簡単に決めれる問題では無いというのが結論となっています。将来的にとてもお買い得な物件に出会え、タイミングが重なればマンションの購入に至る可能性も全然あると考えています。
今後の考えの変化も含めて、柔軟に見ていきたい
大切なのは、現在の選択に固執しすぎないことだと考えています。ライフステージの変化に合わせて、その時々で最適な選択をしていけばよいのではないでしょうか。
賃貸から持ち家への移行も、持ち家から賃貸への変更も、それぞれにメリットがあります。重要なのは、自分の価値観やライフスタイルに合った選択をすることです。
まとめ
持ち家と賃貸、どちらにもメリット・デメリットがあり、正解は人それぞれ異なります。大切なのは、自分の現在の状況と将来の希望を整理し、それに基づいて判断することです。
また、一度決めた選択を変更することも可能です。人生は変化するものですから、その時々の状況に合わせて柔軟に対応していくことが大切だと思います。
あなたはどちらの選択に魅力を感じますか?この記事が、あなたの人生設計を考える際の参考になれば幸いです。
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